肥満について
肥満は、単に体が太っているという意味ではなく、体に蓄積されている脂肪が一定以上に多くなった状態を指します。人の体はさまざまな物質で出来ていますが、大まかには、水分、筋肉に多い蛋白質、糖質、骨に多いミネラル、脂肪で出来ています。肥満というのは、このなかの脂肪の割合が多過ぎる状態です。日本肥満学会の判定基準ではBMI(肥満指数)が18.5~25の方を標準とし、25以上を肥満と定義しています。コンタクトスポーツの選手や格闘技をされる方の中には、一見すると体重が多そうに見える方もいますが、主に筋肉や骨の割合が多い場合は肥満とは呼ばれないのです。本院ではCT撮影での内臓脂肪測定が可能です。より正確な情報を皆様に提供できると考えています。
肥満の治療
もともと体質や遺伝的傾向によって太りやすい方もいらっしゃいますが、肥満の状態を放置すると生活習慣病などのリスクが高くなり、最終的には命に関わるケースも少なくありません。脳卒中や心臓病は日本人の死亡原因の上位を占めていますが、これらの発症には食事や肥満が大きく関わっているのです。そのため、肥満の治療の基本となるのは生活習慣の見直しです。具体的には、食事療法と運動療法を同時に進めます。減量には食事療法の効果のほうが大きいのですが、太りにくい体質をつくってリバウンドしないようにするためには、 運動療法を同時に行うことが大切です。このような治療でも効果が得られないときは基準を満たしていれば薬物療法(抗肥満薬)を補助的に使用します。
便秘について
便秘に悩まされている方は非常に多いと言われており、その原因も様々です。考えられるものとしては、加齢による消化機能の低下、腹筋の筋力低下、ホルモンバランスの変化、食物繊維などの不足、精神的ストレスの増加、生活環境の変化、薬の副作用、手術後の通過障害、糖尿病による影響などがあります。
便秘の治療
お腹が張って苦しい、お腹がすっきりしない、便秘薬を使っても十分な効果が得られない、便が硬い、血便が出るといった症状が続いている方は当院までご相談ください。便潜血検査などを行なって隠れた疾患が無いことを確認するとともに、便秘症状を改善させるための薬物療法、排便に効果のある生活習慣のアドバイスなどを行います。