胃カメラについて
胃カメラは、小さなカメラによって食道や胃に生じたポリープ、がん、炎症などを調べるのに用いられる検査機器です。この検査を定期的に受けておくことで、万が一胃がんになっていても早期発見の確率が飛躍的に高まります。当院は、胃カメラ検査を年間2,000症例以上(令和2年以降はコロナ禍で他の業務増えたために1700症例程度に自制しています)、これを15年以上続けています、安心して胃カメラ検査をお受けください。
苦痛の少ない胃カメラ検査
胃カメラ検査は挿入する部位によって呼称が変わり、鼻から挿入する「経鼻内視鏡検査」と、口からの「経口内視鏡検査」があります。このうち経鼻内視鏡は、口から挿入する経口内視鏡に比べて嘔吐反射や不快感が少なく、比較的楽に行える検査と言えます。そのため、当院では患者さんに負担が少なく苦痛も少ない経鼻内視鏡検査を基本としていますが、症例によっては経口内視鏡検査しか行えないケースもありますので、問診などを踏まえて慎重に判断いたします。なお、使用している検査機器は富士フィルム社の内視鏡検査装置(Adovancia)となります。
上部消化管内視鏡検査数
- 令和4年1437例
- 令和3年1728例
- 令和2年1721例
- 令和元年2135例
- 平成30年2031例
このような症状の方に行います
- 上腹部が痛む
- 胃に不快感がある
- 胸やけがする
- 吐き気、嘔吐を催す
- 黒い便が出る
- 貧血を指摘されている
- 体重が急に減った
- 胃のバリウム検査で異常を指摘された
ピロリ菌とは
ピロリ菌は、胃の粘膜内でも生息することが出来る細菌の一種であり、日本人の胃の中には非常に多く見られます。そして、一度住み着くと、適切な除菌をしない限り、ずっと生き続けると言われています。ピロリ菌が胃粘膜にあると、萎縮性胃炎になりやすく、胃がんの発症リスクも高まりますので、早めに除菌すると良いでしょう。
ピロリ菌の検査方法
具体的な検査方法は、「胃内視鏡検査によるもの」と「内視鏡検査を用いないもの」に大別できます。当院では胃内視鏡検査による確定診断も行えますし、内視鏡を用いずに便中抗原検査などでピロリ菌の有無を確認することも出来ます。
内視鏡検査を行った場合はピロリ菌の検査・その後の除菌治療とも保険適応で出来ますのでご留意ください。
除菌について
内視鏡検査や便中抗原検査などによってピロリ菌の存在が確認された場合、除菌治療を行うことになります。具体的には、胃酸の分泌を抑制する薬剤と、2種類の抗生物質を1週間ほど服用して除菌いたします。これにより胃の中にピロリ菌が存在しない状態を目指しますが、一度の除菌では撲滅できないこともあります。ピロリ菌除菌療法を行ってから1~3か月後に判定を行い、もう一度、除菌を行うこともあります。
なお、除菌に成功することによって胃がんなどのリスクは大幅に減少しますが、罹患率がゼロになるわけではありません。除菌後も、定期的に内視鏡検査などを受け、胃の状態をチェックしておくことが重要です。